親の施設入居や相続をきっかけに、横浜市にある実家をどうするか悩んでいませんか。「荷物が多く、何から片付ければよいかわからない」「遠方に住んでいて通えない」「思い出のある家をすぐに売るのはためらう」といった事情から、話し合いが進まないこともあるでしょう。
実家じまいは、家財の整理と、家の今後を決める作業を合わせて考えることが大切です。最初から売却や解体を決める必要はありません。所有者の意向、建物の状態、家族の予定、費用を整理すると、残す・貸す・手放すという選択肢を比較しやすくなります。
この記事では、横浜市で実家じまいを進める手順、片付けや売却にかかる費用、相談先を紹介します。まず管理しながら考えたい方も、判断の参考にしてください。
この記事は宅地建物取引士が監修しています。監修者のプロフィールは記事末尾をご覧ください。
実家じまいとは?売却や解体だけではない家の整理

実家じまいで考えるのは家財と不動産の両方
「実家じまい」「実家仕舞い」は、実家の荷物や暮らしに関する契約を整理し、住まいの今後を考える際に使われる言葉です。決まった一つの手続きの名称ではなく、家庭によって必要な作業は異なります。
家具や日用品を片付けても、建物を残すなら管理は続きます。反対に、売却方針が決まっていても、家財をすべて処分してからでないと相談が始まらないわけではありません。荷物の整理と不動産の判断を並行して進めると、不要な作業を減らしやすくなります。
親の施設入居と相続では確認事項が異なる
親が施設に入居して実家が空いた場合は、本人が戻る可能性や、家をどうしたいかという希望を確認します。施設で使う物、実家に残す物、家族が引き取る物も分けて考えましょう。
相続後は、誰が不動産を取得するのか、遺言や遺産分割の状況、名義の変更が済んでいるかが関わります。親が所有する家と、相続人が所有する家では、契約を進める立場が異なります。片付けや売却を急ぐ前に、権利関係を整理することが出発点です。
横浜市の実家じまいは何から始める?進め方の5ステップ

1.親の意向と家族の希望を話し合う
話し合いでは「残したいか、売りたいか」だけでなく、将来住む人がいるか、誰が現地を確認するか、費用を誰が負担するかまで共有します。家族ごとの考えをメモにすると、食い違いを把握しやすくなります。
2.土地・建物の名義と必要書類を確認する
登記事項証明書で土地と建物の名義を確認し、固定資産税の通知書、権利証や登記識別情報、間取り図、購入時の契約書などを探します。土地と建物の名義が違う、借地である、祖父母の名義が残っている場合は、手続きの整理が必要です。
相続登記は2024年4月1日から義務化され、原則として、相続の開始と所有権の取得を知った日から3年以内の申請が必要です。施行前の相続で、施行時点ですでに取得を知っていた未登記の不動産は、原則2027年3月31日が期限です。個別の期限や手続きは法務局・司法書士へ確認しましょう。[1]
3.建物と家財の状態を確認する
雨漏りの跡、窓や玄関の施錠、庭木の越境、郵便物のたまり具合などを確認し、家財の量も写真で記録します。危険な箇所への立ち入りや、無理な屋根・床下の確認は避け、専門家の調査につなげます。
4.片付け・管理・売却の見積もりを比較する
片付け業者には家財の量と残す物を、不動産会社には建物の状態と希望時期を伝えます。解体を考えている場合も、現状のまま売る方法と比べてから工事の順番を決めましょう。
依頼範囲や追加料金、立ち会いの必要性、作業後の確認方法も比較項目です。「片付け一式」という金額だけでは、清掃や家電の処分まで含まれるか判断しにくいため、作業ごとの内訳が役立ちます。
5.役割と期限を決めて実行する
家族の連絡担当、鍵の管理担当、支払い担当を決め、書類や見積もりを共有します。片付け、契約の整理、売却準備を一度に終わらせようとせず、優先する作業から進めると負担を分けやすくなります。
売却や賃貸の方針が決まるまで時間がかかる場合は、その間の管理も予定に入れます。庭木や施錠状態など、周囲に影響する部分の確認は、家族の話し合いと並行して続けたい作業です。
【宅建士コメント】家財の処分や解体にお金をかける前に、実家がどのような条件で売却・活用されるかを相談する方法があります。物件によっては、現状のまま検討を進めるほうが負担を抑えられる場合もあります。まず家の状態と希望を整理し、必要な作業の順番を考えましょう。
横浜市の実家じまいにかかる費用と見積もりの考え方

片付け・家財処分の費用は量と搬出条件で変わる
実家じまい全体の費用は、片付けだけか、売却や解体まで行うかで大きく変わります。間取りだけで総額を判断せず、家財の量、作業人数、搬出経路、処分する品目を確認することが大切です。
横浜市内でも、階段の多い家、道路から玄関まで距離がある家、トラックを近くに停めにくい家では、搬出の手間が異なります。写真だけの概算と現地確認後の見積もりを区別し、追加費用が発生する条件も確認しましょう。
家を残す場合は管理費と保有費用が続く
管理会社の巡回料金に加えて、草刈り・剪定、修繕、保険料、固定資産税などを見込みます。換気や通水に必要な電気・水道の契約条件も確認事項です。
月額料金が低くても、別途必要な作業や家族の交通費を合わせると、年間の負担は変わります。「いつまで残すか」「いつ見直すか」を決めて年間費用を整理すると、管理を続ける判断がしやすくなります。
売却・賃貸・解体に必要な費用も分けて把握する
仲介による売却では仲介手数料、紙の契約書の印紙税、物件によって測量や登記手続き、家財処分などが費用になります。利益が生じる場合の税金も含め、売却価格から諸費用を差し引いた手取り額が判断の目安です。
賃貸では設備点検や修理、清掃、必要な改修、募集や管理の費用を見込みます。解体では工事費に加え、搬出条件、地中埋設物の対応などが金額に関わります。以下は費用項目の整理で、一律の相場を示すものではありません。
| 方針 | 主な費用項目 | 比較したいポイント |
| 片付け | 分別・搬出・処分・清掃 | 残す物、処分量、追加料金 |
| 管理 | 巡回・草木の手入れ・修繕・保有費用 | 作業範囲、年間負担 |
| 売却 | 仲介・登記・測量・家財処分等 | 現状売却の条件、手取り額 |
| 賃貸 | 点検・改修・募集・管理等 | 初期費用、収支、空室期間 |
| 解体 | 工事・廃材処分・必要な追加工事等 | 工事範囲、土地の条件 |
実家の片付けと不用品処分|横浜市のルールを確認

書類・貴重品・思い出の品を先に分ける
最初に、通帳や保険関係の書類、不動産の資料、印鑑、貴重品を確認します。「残す」「家族が引き取る」「処分する」「判断を保留する」に分け、家族に確認が必要な物は一時保管しましょう。
粗大ごみは事前申込みが必要
横浜市の粗大ごみは、対象品目について事前に申し込み、処理手数料を支払って出す方式です。一般のごみと同じように、予約なしで集積場所へ置くことは避けましょう。[2]
冷蔵庫や洗濯機など、通常の粗大ごみとは処分方法が異なる品目もあります。家の中からの搬出や、希望する日にまとめて処分する作業まで含める場合は、市の収集と業者への依頼を分けて検討します。
一度に大量の家財を処分する場合は許可業者を確認
引っ越しや遺品整理で一度に多量に出るごみは、まとめて集積場所に出す扱いではありません。横浜市は、処理施設等への自己搬入か、一般廃棄物収集運搬の許可を受けた業者への依頼を案内しています。分別や事前申込みなど、品目ごとの条件も確認が必要です。[3]
片付け業者を選ぶ際は、誰が収集・運搬を行うのか、許可業者との連携、処分費を含む内訳を確認します。作業内容と処分方法が明確な見積もりは、費用比較の材料になります。
実家は売却・賃貸・管理のどれが合う?

使う予定がなければ売却を検討する
今後住む人がいない、維持費を減らしたい、家族が管理を続けることが難しい場合は、売却が候補になります。築年数が古い家でも、建物を残した売却や古家付き土地としての売却を検討する場合があります。
相談時には「荷物を処分してから売る場合」と「処分条件を含めて進める場合」を比べ、売却時期や手取り額を整理します。売却前のリフォームが必須とは限らないため、買主の想定や現状での条件を確認してから工事を判断しましょう。
家を残して活用したいなら賃貸の収支を確認する
貸し出す場合は、想定家賃だけでなく、設備の状態、修繕費、募集費、空室期間を含めて検討します。家を残せる一方で、貸主としての対応や管理も続きます。
将来家族が住む予定があるなら、戻りたい時期と契約の条件も関わります。「家賃が入りそう」という理由だけで決めず、初期費用を回収する見通しや、家族の使用予定を合わせて考えることが大切です。
決められないときは管理しながら方針を考える
親が戻る可能性がある、家族の話し合いに時間が必要、相続手続きを進めているといった場合は、当面の管理を整えてから判断する方法があります。定期確認の担当を決め、巡回や換気など、家の状態に合う作業を選びます。
管理を始めることと、将来も家を保有し続けることは同じではありません。査定や改修見積もりを集めながら、半年後など見直す時期を設定すると、保有費用を把握したうえで次の選択を考えやすくなります。
【宅建士コメント】「残すか、手放すか」を決めるときは、家族の気持ちに加えて、管理の担当者と年間費用を具体的にしてみましょう。売却価格、賃貸の収支、管理費を同じ期間で比べると、希望と負担のバランスが見えやすくなります。
【無料相談】実家を残すか手放すか、今後の活用について相談する
実家じまいで後悔しないための注意点

親名義の実家は本人の意思と手続きの権限を確認
親が施設に入居しても、家の所有権が子へ移るわけではありません。子が片付けの窓口を担う場合でも、売却契約は本人の意思と、誰が手続きをするかの確認が必要です。
判断能力に不安がある場合は、家族が代わりに署名すれば済むとは限りません。成年後見などの制度や必要な手続きについて、司法書士・弁護士へ相談しましょう。契約や処分の前に確認するほうが、その後の段取りを立てやすくなります。[4]
解体は売却条件と税負担を確認してから
更地にすれば必ず早く売れるとは限りません。接道条件や再建築の可否、買主の希望によって、建物を残す方法が選択肢になることもあります。工事を進める前に、現状での売却条件を確認したいところです。
建物を取り壊すと、土地の固定資産税等の住宅用地特例の扱いにも関わります。適用条件や時点により負担が変わるため、税額を一律に決めつけず、市の税務窓口へ確認しましょう。[5]
ライフラインや保険は管理方法に合わせて整理する
電気や水道を止める前に、換気・通水、清掃、売却時の内見で必要かを確認します。不要な契約を残し続ける負担と、作業のために再契約する手間の両方を考えましょう。
郵便物の送付先や連絡先も整理し、税金や保険の通知を見落とさないようにします。空き家になった場合の保険の扱いは契約ごとに異なるため、保険会社へ状況を伝えて確認します。
【宅建士コメント】親名義や共有名義の実家では、「家族が賛成していること」と「契約を進める権限があること」を分けて確認する必要があります。名義、本人の意思、相続手続きの状況がわかる資料を揃えると、専門家への相談も具体的になります。
横浜市の実家じまいはどこに相談する?

空家の総合案内窓口と専門家を使い分ける
横浜市住宅供給公社が運営する「空家の総合案内窓口」は、所有者からの一般的な相談を無料で受け付け、専門的な内容は適切な専門家団体へ案内しています。電話は045-451-7762、受付は10~16時で、12~13時、土日・祝日・年末年始を除きます。[4]
相談先は悩みによって異なります。売却・賃貸は不動産会社、登記は司法書士、紛争は弁護士、税金は税理士、建物の調査は建築士などが候補です。一つの会社にすべてを任せる前提にせず、必要な専門家へつながる体制も確認しましょう。
片付け・不動産の依頼先は対応範囲と見積もりを比較
家財の整理と不動産取引は別の業務です。相談の窓口が同じでも、実際に作業する会社、契約先、費用の支払い先を確認します。片付け後の清掃や修繕、売却できるまでの管理が別料金になる場合もあります。
TagPartnersの実家の管理と今後の活用に関するご相談
新横浜を拠点とするTagPartnersでは、実家の管理や将来の売却・賃貸について相談を受け付けています。「空き家管理し隊」は月額980円からの屋外見守りに加え、室内点検・換気などを含むプランやマンション向けプランを案内しています。[6]
必要な管理は、建物の状態と今後の予定によって異なります。相談時には所在地、誰が所有しているか、空き家になった時期、家財の量、希望する時期をお聞かせください。すべての方針が決まっていなくても、管理と活用を一緒に整理します。

関連記事:横浜市の空き家管理に必要な作業・費用・会社の選び方
横浜市の実家じまいについてよくある質問

親が施設に入居したら、すぐに実家を売るべきですか?
戻る可能性、本人の希望、家族の使用予定、維持費を合わせて判断します。売却を急がず管理しながら考える方法もあります。本人の意思と契約手続きの確認は、方針を決める段階から進めておくと安心です。
荷物が残っていても売却の相談は始められますか?
家財が残った状態でも相談は受け付けています。残置物の扱いや処分時期は、売却方法や買主との条件によって変わります。見積もりを取る前に、残す物と処分する物を大まかに整理すると、条件を比較しやすくなります。
横浜市外に住んでいても実家じまいを進められますか?
現地対応の担当者、鍵の受け渡し、写真報告、書類のやり取りを決めて進める方法があります。ただし、すべての手続きが立ち会いなしで済むとは限りません。契約や家財の確認で訪問が必要な場面を、事前に相談しましょう。
実家じまいに補助金は使えますか?
「実家じまい」という一連の作業すべてを対象とする制度がある前提では考えず、解体や改修など、予定する工事ごとに市の制度を確認します。建物の条件、受付期間、着工前の申請などが関わるため、契約前に最新の案内と照合しましょう。
まとめ|横浜市の実家じまいは片付けと家の方針を一緒に整理

実家じまいは、家財を処分するだけでなく、家を誰が管理し、将来どう使うかを考える機会です。本人と家族の希望、名義、建物の状態を確認し、片付け・管理・売却にかかる費用を比較しましょう。
TagPartnersでは、横浜市の実家の管理と今後の活用について無料相談を受け付けています。「片付けから始めるべきか迷っている」「家を残す場合の負担を知りたい」という段階でも、お気軽にご相談ください。
この記事を監修した宅建士

氏名:川﨑 多聞
資格:宅地建物取引士
所属:株式会社TagPartners 営業部 部長
不動産業歴12年。横浜・川崎・首都圏でのマイホーム購入のお手伝いや、相続物件の売却・管理などを広く担当しております。専門家としてのアドバイスはもちろん、お客様がご不安に思われる点やご質問をお気軽にしていただけるよう心がけております。
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